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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 312

ページ: 312

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に出合(てあひ)しことなしと語(かた)られけるとなり。かくて清正(きよまさ)は臨海(けもかい)順和(しゆんは)の両王子(りやうわうし)を 受取(うけとり)日本(につほん)の陣(ぢん)へかへり。此時(このとき)国妃(こくひ)は侍婢(おもとひと)等(ら)多(おほ)からで。落人(おちうど)となり給ふが頸(くひ) に一ッ物(もの)をかけ。面(おもて)を覆(おほ)ふに巾(きん)をもつて倭人(わじん)の追(お)ふに路(みち)にあへるを。清正(きよまさ)が 手(て)の者(もの)すでに是(これ)を追捕(おひとら)へしとしたりしに。清正(きよまさ)これを制禁(せいきん)し其顔面(そのがんめん)を見(み) ることなかれ。侵(おか)し掠(かす)め汚(けが)すことなすべからすと下知(げぢ)をなし。飲食(いんしよく)を与(あた)へて意(こゝろ) のまゝに逃(のが)れしむ。其頸(そのくび)にかけたるは牛(うし)の脯(ほしゝ)と聞(きこ)へける。清正(きよまさ)はその驍勇(きやうゆう)のみな らで情(なさけ)まで深(ふか)き人(ひと)なるかなと感(かん)ぜぬ者(もの)は無(なか)りけり 朝鮮征伐記(てうせんせいばつき)巻之七《割書:終》