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朝鮮征伐記(てうせんせいばつき)巻之八
清正(きよまさ)兀良哈人(おらんかいじん)と合戦(かつせん)の事
清正(きよまさ)は既(すで)に両王子(りやうわうじ)を擒(とりこ)としければ早速(さつそく) 本朝(につほん)へ注進(ちゆうしん)をなさんとて足早(あしはや)
の者(もの)五人をゑらみ箕部金太夫(みのべきんだいふ)に命(めい)じ。注進状(ちゆうしんじやう)五通(こつう)書(かゝ)しめ秀吉公(ひでよしこう)の御(ご)
本陣(ほんちん)へおもむろしめけるに。五人の者(もの)どもつゝがなく名護屋(なごや)の御陣(ごぢん)へ到(いた)り。
浅野弾正少弼長政(あさのだんしやうしやうひつなかまさ)へ書状(しよじやう)をさし出(いだ)す。浅野長政(あさのなかまさ)秀吉公(ひてよしこう)の御前(こぜん)へ此書状(このしよじやう)
を披露(ひらう)におよびける。秀吉公(ひでよしこう)此注進(このちゆうしん)を聞召(きこしめし)御《割書:ン》よろこびまし〳〵。御前(ごぜん)に伺(し)
公(こう)せし 家康公(いゑやすこう)景勝(かげかつ)利家(としいへ)をはじめ老臣(らうしん)の面々(めん〳〵)へ仰(おほせ)けるは。注進状(ちゆうしんしやう)を見(み)
られ候へ。朝鮮(てうせん)の両王子(りやうわうじ)をはじめ従臣(じふしん)等(ら)。二百 余人(よにん)を生捕(いけどり)たるよし。扨(さて)も