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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 328

ページ: 328

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勢(ぜい)なれば切(き)をも突(つく)をも事(こと)ともせず手 負(おひ)死人(しにん)の玫越(のりこへ)躍(かれ)こへ戦(たゝか)へける。此時(このとき) 狄兵(てきへい)とも兼(かね)て用意(ようゐ)をなしたりけるが。多(おゝ)くの焼草(やきぐさ)を持(もち)来り風上(かさかみ)より火(ひ) を放(はな)ち。倭兵(わへい)の方(かた)へ投(なげ)かけ〳〵なしける故(ゆゑ)さしもに猛(たけ)き日本勢(につほんぜい)も戦(たゝか)ひ悪(あぐ)【僫は悪の俗字】みて 見(み)へたる時(とき)清正(きよまさ)は馬上(ばじやう)にて兜(かふと)をぬき。天照皇大神宮(てんせうくはうだいじんぐう)其外(そのほか)日本(につほん)の諸神(しよじん)を祈(いの)り別(わけ)て弓矢(ゆみや)八幡 照覧(せうらん)あれ只今(たゝいま)清正(きよまさ)敵(てき)と戦(たゝか)ひ難義(なんぎ)に及(およ)び。味方(みかた)の兵(へい)ほと〳〵危(あやう)しあはれ神力(しんりき)を 添(そへ)給へて。味方(みかた)の兵士(へいし)を救(すく)ひ給へと念(ねん)じおはりて。兜(かぶと)を着(ちやく)し鎗(やり)おつ取(とつ)て自(みづか)ら敵(てき) 中(ちう)に馳入(はせいり)当(あた)るを幸(さいわ)ひ打倒(うちたふ)し薙伏(なぎふせ)働(はたら)きける。折(をり)ふし今(いま)まで北風(きたかせ)にて味方(みかた)の方(かた)へ 吹(ふき)かけし煙(けふり)忽(たちま)ち南風(なんふう)とかはりて敵(てき)の方(かた)へ吹(ふき)かけける故(ゆゑ)清正(きよまさ)が兵士(へいし)是(これ)に力(ちから)を得(へ) て命(いのち)を羽毛(うもう)の軽(かろ)きに比(ひ)し。喚(おめ)き呼(さけ)んで戦(たゝか)ひけれども敵(てき)は目(め)に余(あま)る大 軍(ぐん)なれば いつ果(はつ)べしとも見(み)へざりける。此時(このとき)清正(きよまさ)が運(うん)や強(つよ)かりけん。又(また)は日本(につほん)の諸神(しよじん)応護(おうご)を