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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 421

ページ: 421

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有(あり)ける時(とき)高彦伯(こうげんはく)一 列(れつ)の中(うち)を進(すゝ)み出(いて)。我等(われら)こそ今夜(こよひ)の大将(たいしやう)を承(うけ給)はらんと云(いひ)け れば。左(さ)らば其用意(そのやうい)をなすべしと有(あり)ける故(ゆゑ)。早速(さつそく)浮碧樓(ふへきらう)より綾羅渡(れうらと)を下(くだ) り。潜(ひそか)に船(ふね)を出(いだ)して軍(ぐん)を渡(わた)す。精兵(せいへい)ゑらんで七百人二 手(て)となつて押寄(おしよせ)けるが 始(はし)め約(やく)して今夜(こよひ)三 更(こう)に事(こと)を挙(きよ)すべしと云(いひ)たりけるに。江上(こうしやう)の船(ふね)とも遅速(ちゝそく)最(もつと)も 同(おな)しからず。これによつて其(その)時刻(じこく)相違(さうゐ)してすてに渡(わた)り終(おは)るの時(とき)は。昧爽(あげかた)ちかく成(なり) にけり。こゝに於(おい)て日本勢(につほんぜい)の体(てい)を窺(うかゞ)ふところに。未(いま)だ諸軍(しよくん)の備(そなひ)ともに猶(なを)眠(ねむ)れる の時(とき)なりけり。すでに時分(じぶん)は遅(おそ)しといへどもおもひもふけし事なれば。第(だい)一 番(ばん)の陣(ぢん) 中(ちう)へおめきさけんで切(きつ)て入(いり)是(これ)は小西行長(こにしゆきなが)が陣営(ぢんゑひ)なりしが。おもひもよらぬ夜討(ようち) をうたれ。陣中大(ぢんちうおほい)におどろき乱(みた)れ鎧(よろひ)を着(き)れば槍(やり)をわすれ。弓(ゆみ)をとれば箙(ゑひら)を 捨(す)つ朝鮮(てうせん)の軍兵(ぐんひやう)はいよ〳〵是(これ)に力(ちから)を得(え)。勝(かつ)に乗(じやう)して切伏(きりふせ)突伏(つきふせ)するほどに。倭兵(わへい)