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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 430

ページ: 430

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しかずとおもひければ。遂(つゐ)に信謙(しんけん)と別(わか)れをなし暁星嶺(けうせいれい)を越(こ)ゆるとて。嘉(か) 山(さん)の方(かた)を回顧(かへりみ)れば。早(はや)郡中(ぐんちう)の乱(みだ)れたると見(み)へ。倉穀(さうこく)のある方(かた)は人多(ひとおほ)く郡(むらが)り騒(さう) 動(とう)のやうすなり。此時(このとき)信謙(しんけん)もつゐにこれを制(せい)しとゞむる事(こと)叶(かな)わずして。尽(こと〳〵) く倉穀(さうこく)を失(うしな)ひて其身(そのみ)は遁(のが)れ去(さ)りたりとなん。翌日(よくじつ)に至(いた)れば御 ̄ン駕(が)また定州(ていしう) を出(いで)たり。宣州(せんしう)に向(むか)ひけり柳成龍(りうせいりやう)定州(ていしう)に至(いた)つて見(み)れば。州人(くにひと)已(すで)に四方(しはう)に散(さん)し て乱(らん)を避(さけ)老(おひ)たる奉行役人(ぶぎやうやくにん)に。白鶴松(はくくわくしやう)が等(ともがら)纔(わづか)に数人(すにん)ならでは。城中(じやうちう)にとゞま る者(もの)もなし。柳成龍(りうせいりやう)は御 ̄ン駕(が)の出(いづ)るを送(おく)り別(わか)れをなし奉(たてまつ)り涙(なみだ)をながして 御 ̄ン後(あと)にとゞまつて。延薫楼(ゑんくんらう)の下(もと)に座(ざ)したるに引率(いんそつ)したる軍官(ぐんくわん)と。途中(とちう)に得(え)たる 十九人は猶(なほ)落行(おちゆく)べき気色(けしき)もなく。乗(のり)たる馬共(うまども)を路辺(ろへん)の柳(やなぎ)に繋(つな)ぎとゞめて すでに今日(けふ)も晩(くれ)かゝるに。門外(もんくわい)より多(おほ)く乱民(らんみん)ども。城内(しやうない)の米穀(べいこく)を掠(かす)めんと皆々(みな〳〵)