翻刻
【右丁上】
女のくわい
たいじ
たる一月
めを仏書
にはしやく
じやうの
かたちと
いふにち がひなく二月めには
とつこの かたちとなり
三月め にはさんこと
なり四 月めには五こと成
五月め より人間のかたち
となる ふどうさまの
想ひ付 にてこの
しまへかへつけたまふ
人間の
なゑも
その
ことくに
して
十月め
はすのはの
やうなはが
でるとその
下より生るゝ
なりぼさつたちは
田うへのごとく人の
なへをこの嶋へうへ付給ふ
神さまのほうでも子だねを
こしらへる事はよなべ
しごとにする事なればほとけ
たちもやぶんにうへ付給ふ
【右丁中】
〽田うへうたの
かわりに御きやうを
となへて
うへつけ
給ふ
【右丁下】
ふどうさまは
はたけ中
を見
まはり
さしづ
して
うへ付
させ
給ふ
うへ
付
も
いち
どき
だ
から
十月
めには
嶋中か
おきやァ
〳〵で
やかまし
からふ
【左丁上】
しかしかうしんのばんには此なへを
うへる事をなせかいましめ給ふ
評に曰
〽ゐんやうがつたいして女のはらむ所
此しやくじやうなかほとけいかぐ
して此しやくじやうをこしらへるや
かてんゆかすそのうへ土へうづめて
人間のはへる事あるべきや此へん
とうによつてさくしやとは
いわさぬそ
答て曰
〽ふとうめうわうしんごんひみつの
咒法によつてしやくじやうをこし
らへ給ふ事人間のしかるにあらす
そのうへほとけたちのほうべん
超絶易往(てうせついわう)の仏力にて亜字(あじ)
功徳地(くとくち)の土をこの嶋へとりよせ
我言(かこん)超世(てうせ)の文をとなへてうへつけ
給ふ事なればむりやうじゆの
花実をむすひ帰 命(めう)の人たいを
うけん事うたかひなし
このほかは
みな仏の
ほうべん
むやう
なら
せう事が
ねへ