翻刻
【右頁上段】
とし月をかさねてはや
三十才のおとこ廿あまた
ありてみな〳〵はち
うへをはなれほん
とうの人となりけれは
まづきせうのすぐ
なるをゑらみこの
嶋のかしらとなし
子だねをそだて
やうを仏たちおしへ
給ひしんだる
ものをばそのみ
出生したるはたけへ
うづみおけば又
それよりあか子の
めがでるつもりに
からくりおき
給ひし事なれば
だん〳〵と人が
はへる也同し
はたけへはへたる
ものをこれを
地すじといひて
かとくをゆづる
事也
〽此のはちうへ
廿五のあかつき
まではずん〳〵と
のびる
【右頁下段】
〽はちうへにしておいたる
子たねの木よりしやく
じやうのめか出て又子の
できる事あり□此■
方などにてはこれを
作れんしといふ
そこて一門を門■ゆと
いつたものさ
〽御きりやうの
御生れ付で
おいゑのねつぎ
ばん〳〵
ぜいで
ごさり
ます
【左頁上段】
人かいといへは
日本にては
どろぼうのことく
いやしむれども
このしまの
人かいは
はたけの
うへより
かいとりて
そだて上
せきだいの
まゝくびにかけ
くわいらいしと
いふみにて
やうしの木なと
をうつてあるく
〽胎卵湿化(たいらんしつけ)の
四生のうち此
しまの人は土の
湿より生るゝゆへ
すへて人を木と
いひ左右のてを
ゑだといふそれゆへ
ゆやなとにて
ごめんなされませ
ゑだがさはり
ますと
いふ
【左頁下段】
〽此嶋の人
老木となり
こしがかゞむと
こんなつえを
ついて
あるく
【左頁中段】
〽やうしの木は
入りませぬかずんと
すなをな木ぶりのよい
やうしの木や〳〵
【左頁下段】
〽やうじの木なら
かんぼくか
あきれらァ