琉球・沖縄の世界を翻刻する

コレクション: 琉球大学所蔵 琉球・沖縄関係資料 vol. 1

鳥島移住始末 - 翻刻

鳥島移住始末 - ページ 5

ページ: 5

翻刻

  することに努めん事を希望するのである 一.本書の第五第六には移住後に於る具志川村の各字及び字鳥島の心得を掲げ移   住後の鳥島が将来進歩発展の基礎を定めたる事項を示した故に鳥島字の継   続者である年少子弟は最も克く第六の事項を留意了解し益奮ふて新たなる   運命の開拓に努力せんことを希望す 一.此書は主として夜学少年団の如き学校教育を終へて補習を為す者に読しめ   鳥島字の歴史を知らしめ郷土愛護の素地を作らんとの主旨に出でたのであ   る故に行文も言文一致体とし出来る丈け難渋なる字句を避け平易に子弟に   読み易からん事を期した 一.本書の表紙に現れたる意図について説解なしますれば左の通り  一.表紙の表面に現れたる「丸にぶっ違」の紋は字鳥島を表章する徽章である藩政    時代には硫黄上納の都度毎年一対づゝの扇を弁所に供ふる為に藩庁より下    附せられたる因縁あり扇は末広と称へ将来の進歩発達を祝福するの意を有    □□□□徽章として掲げました  一.字徽章の下に現はした小形の屋形は七嶽神社石造の社である之は鳥島住民    諸氏が祖先来奉祀し其神威の守護に拠り今日の繁栄を来したわけです故に    移住以来も其守護を頼み字鳥島の益々向上進展を祈る意味に於て掲ぐる事    にしました  一.表紙の裏面に現れたる石碑の形は鳥島移住紀念碑其侭の形を現はしました    由来本書は鳥島移住の事実を永く紀念し其主意を久しく伝へ鳥島住民の子    孫へ紀念たらしむるの外何等の意味もありませんから之を抽象する為に掲    げたのであります  大正九年三月                      斎藤用之助識