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コレクション: コレクション2

BnF. Département des manuscrits. Japonais 305 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 305 - ページ 38

ページ: 38

翻刻

亀(き)七年 仁和(にんな)元年 及(およひ)東鑑(あつまかゞみ)等(とう)にも其(その)例(れい)見(み)えたり江州(かうしう)石山(いしやま)は本草(ほんざう)に いへる陽起石(やうきせき)にて天下(てんか)の奇巌(きかん)たり又 日本紀(にほんき)【記は誤】雄略(ゆうりやく)の皇女(こうによ)伊勢斎宮(いせさいぐう) にたゝせ給(たま)ひしに邪陰(しやいん)の御(おん)うたがひによりて皇女(くわうによ)の腹中(ふくちう)を開(ひら)かせ給(たま)ひしに 物(もの)ありて水(みづ)のごとし水中(すいちう)に石(いし)ありといふことみゆ是(これ)医書(いしよ)に云(いう)石瘕(せつか)なるべし然(しかれ)ば 物(もの)の凝(こり)なること理(り)においては一なり品類(ひんるい)におゐては鍾乳石(しやうにうせき) 慈石(じしやく) 礜石(よせき) 滑石(くわつせき) 礬石(はんせき) 消石(せうせき) 方解石(はうかいせき) 寒水石(かんすいせき) 浮石(かるいし) 其余(そのよ)の奇石(きせき)怪石(くわいせき)動物(どうぶつ)などは曩(さき)に 近江(あふみ)の人(ひと)の輯作(しうさく)せる雲根志(うんこんし)に尽(つき)ぬれば悉(こと〴〵)く弁(べん)するに及(およ)ばす ○イシといふ和訓(わくん)はシといふが本語(ほんご)にてシマリ シツ(沈)ム俗(ぞく)にシツカリなどのごとく物(もの)の凝(こ)り 定(さたま)りたるの意(い)なり○イハとは石歯(いは)なり盤(いは)の字(じ)を書(かき)ならへりかならず大石(たいせき)にて 歯(は)牙(きば)のごとく徤利(するとき)【注】の意(い)なり○イハホとは巌(かん)の字(じ)に充(あ)てゝ詩経(しきやう)維石巌々(これいしがん〴〵)と いひておなじく尖利(するとく)立(たち)たる意(い)なり万葉(まんよう)には石穂(いはほ)とかきて秀出(ほいづ)るの儀(ぎ) なり又いはほろともいへりかた〴〵転(てん)して総(すべ)【惣】てをいしともいはともいはほとも通(つう) じていへり○日本(にほん)にして器用(きよう)に造(つく)る物(もの)すくなからず就中(なかんづく)五畿内(こきない)西国(さいこく)に産(さんす)るが 【注 徤は辞書に見当たらず。】