翻刻
【右丁】
またもろこしのみかとの御とき
にしわがくにのちえをはかりて
日ほんごくをうちとらんとおほ
しめしかんりん【翰林】のがくしはつ
きよいといへるぶんじや【文者】にあ
またのめいさい【明才】の人をあひそへ
大せん【船】す百よ【数百余】そうをかさりて
日のもとのちにわたさるゝ
すてにたうと日ほんのさか
いちくらかおき【筑羅が沖 注】といふところまて
たうせんはせわたりけるとき
にすみよしの大みやうじん
一人のぎよおう【漁翁=としよりの漁師】とへんしいさり
【注 韓(から)と日本の潮堺にあたる海】
【左丁】
ふねにさほさしかのたう
せんのあたりにてつりを
たれておはしましけれは
はつきよいいやしきおきな
そと見なして日ほんの事を
たつぬるところにかんご【漢語】を
もつてとへばかんごをもつて
こたへけるやまとことばをもつ
てとへばすなはちうたのもしに
ことよせておもしろくへん
たうし給ふによつてから人
かんにたえかねおこ【烏滸】とたゞ人【普通の人間】とも
おほへす日ほんのふうしよく【風色=景色】は