翻刻
【右丁】
のやしろへちよくしをたてら
れ見せたまへはしやだんくはう
はいしてげればやがてさいこう
あそはされかゝやくほとにさう
ひつ【造畢=建物を造りおわること】せりかみもさこそ【本当に】よろ
こひ給ふらめそのうへてんあんの
ころかとよみかとかのやしろへ
はしめてぎやうごう【行幸】あそばし
ける御じんはい【じんばい(神拝)】ことをはり松の
みぎはにせうえう【逍遥】したまふ
ところにありはらのなりひら
ぐぶ【供奉】しはんへり【「侍り」の転】けるかつかう
まつりける【お作りする】
【左丁】
われ見てもひさしくなりぬ
すみよしの
きしのひめまついく世へぬらん
ときこえければみかとえいかん【叡感】
あさからすとそきしのひめ松
をはわすれぐさとも申なり
たうしや大みやうじんのきさき
にておはしますたまよりひめと
申たてまつるはわたづみの御そく
ぢよなるがつゐにとこよのくに
にかへられけるをみやうじん
御なごりをおしみ給ひておなし
くとこよのくにゝいらんとし給ひ