翻刻
【右丁】
修行いたしたと先達而中度々申上置候趣
を委記して置たわい 全く心得違だらふ
さアどふだ夫に相違あるまいわ 増十郎
乍恐奉申上如何様被仰聞候得共前後共御制禁
之趣は一切心得無御座候と申上る出雲守殿仰には
増十郎夫は心得違たらふ左様之事申上げては
【左丁】
其分に而は済まないぞ夫なら夫は次にして先其方
国元を出立して当表江出府致スに御関所をは如何様
いたして通越したさ申上ろ 増十郎乍恐奉申上る
国元を出立大石寺江参詣可仕度と存信州地へ
相掛り其処者に道筋相尋候処其道筋を通給と申
依御関所共不存通越まして御座候と申上る