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こししつめて御たいめんのほとにもあ は(は)れな
る事【切なる思い】ともあらむかし【あるであろう】まことや【ほんにそうそう】かのあかし【かの明石】にはか
へる浪【遣いのこと】につけて御文つかはすひきかへしてこ
まやかにかき給ふめりなみのよる〳〵いかに
なけきつゝあかしの浦にあさきりの
たつやと人をおもひやるかなかの帥のむす
めの五節あいなく【そんなことしても仕方がないのに】人しれぬものおもひさめぬ
る心ちまくなき【まくなぎ=めくばせ】つくらせてさしをかせたり
須磨の浦に心をよせし舟人の
やかてくたせ【朽たせ】る袖をみせはやて【手=筆跡】なとこよなうま