翻刻
【右頁】
食(しょく)して害(がい)なし根(ね)に毒(どく)深(ふか)し食(しよく)すべからず亦(また)
《振り仮名:野-芋|やう|くはずいも 》は《振り仮名:前-編|せんへん》に挙(あ)ぐ《振り仮名:食-用|しよくいよう》のものにあらず
【左頁】
番椒(ばんせう|たうがらし)《割書:食-物本-草》
《振り仮名:毒|ど□#1》あり春(はる)《振り仮名:下-種|かしゆ|たねをまく 》す枝(えだ)を分(わる)ち高(たか)さ《振り仮名:一-二-尺|いちにせき》夏(なつ)《振り仮名:葉-間毎|えふかんごと》に《振り仮名:小白-|せうはく 》
《振り仮名:-花|□□#2》を開(ひら)き実(み)を結(むす)び《振り仮名:下-垂|かすゐ》す《振り仮名:赤-色|せきしよく》《振り仮名:辛-味|しんみ|からみ 》《振り仮名:猛-烈|まうれつ|ひどし 》なり又(また)上(かみ)に
仰(あふぎ)生(しやう)ずる者(もの)或(あるひ)は 《振り仮名:長-短|ちやうたん》円(ゑん)《振り仮名:大-小|だいせう》の者(もの)あり《振り仮名:品-類|ひんるゐ》多(おほ)し
これを《振り仮名:肌-層|きふ| はだ 》に 貼(てふ|はる )すればあ其処(そのところ)必(かなら)ず熱(ねつ)を催(もよほ)す
《振り仮名:多-食|たしよく》すれば 血(ち)を滞(とゞこほ)らし《振り仮名:諸-瘡|しよさう|もろ〳〵のできもの》を
発(はつ)す《振り仮名:妊-婦|じんふ|はらみをんな》 《振り仮名:多-食|たしよく》すべからず
《振り仮名:堕-胎|だたい|ながれる 》す
現代語訳
【右頁】
食べても害がない。根には強い毒があるため食べてはならない。また
野芋(クワズイモ)は前編で述べたように食用のものではない。
【左頁】
番椒(バンショウ|トウガラシ)《食物本草》
毒がある。春に種をまく。枝を分けて高さは一〜二尺になる。夏に葉の間ごとに小さな白い花を開き、実を結んで垂れ下がる。赤色で辛味が激烈である。また上向きに生えるもの、あるいは長短・円形・大小のものがあり、品種は多い。
これを肌に貼ると、その場所は必ず熱を生じる。
多食すると血を滞らせ、様々な腫れ物を
発生させる。妊婦は多食してはならない。
流産する。
英語訳
【Right Page】
It can be eaten without harm. The roots have strong toxicity and should not be eaten. Also,
wild taro (kuwazu-imo, Alocasia) is not edible as mentioned in the previous volume.
【Left Page】
Red Pepper (Banshō|Tōgarashi) 《Food Materia Medica》
It has toxicity. Seeds are sown in spring. It branches out and grows to a height of one to two shaku. In summer, small white flowers bloom between the leaves, producing fruit that hangs downward. It is red in color with extremely pungent spiciness. There are also varieties that grow upward, with long or short, round, large or small forms - there are many varieties.
When applied to the skin, it invariably causes heat at that location.
Excessive consumption stagnates the blood and causes
various sores to develop. Pregnant women should not consume it excessively.
It causes miscarriage.