翻刻
事を水翁に乞其望成り就りて
後婦駔か手より是を求る人は
書画舟を得るおもひをなすへし
されと人事草木禽獣昆虫は
さらなり声なき魚に音あらし
めんはかたし国か従来好嗜
処の狂句を副其情をあらはさん
となり今古滑稽作者多き中に
山素堂は水鳥の音羽の山藤なみ
潜るほとゝきす初松魚の艶に
やさしき風情をなし芭蕉庵桃青は
塩棘鬣魚の歯茎毛寒【?】細痩たる
姿を述水沾徳は勇魚の太脂
体を作皆各の好処にして非是
論すへからす凡和歌に九品十体
ありといへとも建仁二年春三月下旬
後鳥羽帝の詔により三体和謌を
撰給されとも一坐一興の事とそ
然るに點取及蕉門と両にわかつ
是自己の臆見鄙諺狂吟の意趣