翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

(画挿)養生はなし 2巻 - 翻刻

(画挿)養生はなし 2巻 - ページ 17

ページ: 17

翻刻

【右丁】 養生大意(やうしやうのたいい)    尊(たつとふ)_二老人(らうしんを)_一 往古(むかし)唐(もろこし)の帝(みかと)我(わか) 邦(くに)の智慧(ちゑ)を試(こゝろみ)んとて円(まろ)ぐうつくしく削(けつり)たる木(き)の 二尺はかりなるを渡(わた)して此木(このき)の本末(もとすへ)はいつれの方(かた)ぞと 問(とひ)ける其時(そのとき)の官人(くわんにん)皆(みな)年若(としわか)き計(はかり)にて是(これ)をしる人なし某(それかし) の中将(ちうしやう)とやらん老(おい)たる父母(ふぼ)ありて此事(このこと)を語(かたり)ければ老人(らうしん)曰(いはく) 早(はや)く流(なか)るゝ川(かわ)に立(たて)なから横(よこ)さまに投入(なけいれ)見(み)んにかへりて流(なか)れ ん方(かた)を末(すゑ)としるべしと教(おしへ)給ふ中将(ちうしやう) 帝(みかと)へ此事を奏(そふ)し人々を具(ぐ)して川に投入(なけいれ)たるに先(さき) に成て流(なか)るゝ方(かた)にしるしを付てつかはしければ彼(かの) 【このコマ17右丁とコマ8左丁とが入違って綴られているとおもわれる】 【コマ8右丁で終わる序文の次には、本来このコマ17右丁「養生大意」で老人の話や養生雑話が続くらしい】 【左丁】 【これの前はコマ8左丁の「画挿養生はなし上」から続くと思われる】 女子(によし)は。やりはご。手(て)まり。雛遊(ひなあそ)ひなと。男子(なんし)は破魔弓(はまゆみ)。 凧(たこ)の類(るひ)いつれも其(その)時候(じかう)によつて翫(もてあそ)ぶこと一ッとして養(やう) 生(せう)にあらざるものなし小(せう)児は世(よ)の業(わざ)なければ食物(しよくも[つ])こ なれかたく血気(けつき)循環(じゆんくわん)すへきやうなし依之(これによつて)幼稚(ようち)の輩(ともから) を養(やしなふ)ふ為(ため)には遊戯(あそひ)を以て専一(せんいち)とす故(ゆへ)に能(よく)遊(あそ)ぶ小児は食物(しよくもつ)こ なれ両便(りやうへん)通(つう)しよければ血気(けつき)循環(じゆんくわん)して無病(むひやう)なり 故(ゆへ)に成長(せいちやう)の先(さき)も次第(しだい)に壮健(すこやか)にして士農工商(しのうこうしやう)諸芸(しよげい) 万能(まんのう)成就(しやうしゆ)せざることなし是即(これすなはち)天性自然(てんせいしせん)の養生(やうせう) なることを知給(しりたま)ふべし    手習(てならい)