翻刻
【右丁】
養
一花有八松樹翁 【印・松樹】
【左丁・本文】
《割書:画|挿》養生(やうじやう)はなし序
倭姫命(やまとひめのみこと)は五百 余歳(よさい)を持(たもち)給ひ武内宿弥大臣(たけうちのすくねだいじん)は
三百余歳を持(たもち)給ふ彭祖(はうそ)は八百歳 老子(らうし)は四百余
歳 是即(これすなはち)修養(しゆやう)の術(じゆつ)也 夫(それ)養生(やうしやう)は生々(しやう〳〵)至実(しじつ)にして
人間(にんけん)出生(しゆつしやう)して生育(せいいく)するより山川草木(さんせんさうもく)禽獣(きんじう)
魚鼈(ぎよべつ)に至迄(いたるまて)皆(みな)天地(てんち)の養生(やうじやう)あらざるはなし譬(たとへ)ば
寿命(じゆめう)を尽(つく)す物(もの)は松樹(しやうじゆ)の千歳(せんさい)を経(へ)夏(なつ)の雪(ゆき)の
陰山(いんざん)に在(ある)が如(こと)し此術(このじゆつ)を得(え)されば松(まつ)といへども蠹(むしば)み
雪(ゆき)といへども消(きゆ)是即(これすなはち)命(めい)は天(てん)に在(あつ)て寿(じゆ)は天(てん)に非(あら)
ず是以(こゝをもつて)養生(やうしやう)は尽(つくさ)ずんば有べからず夫(それ)人(ひと)は天地(てんち)
【朱印・富士川游寄贈】