翻刻
定む但七匁の蚕百圓坐にては【者=は】也圓坐の大小も有は少の甲乙は
可有也大/概(かい)違(ちかう)事はなし又壱匁の蚕を一起の時壱圓坐にする也
五 掃立様之事
蠺/掃(はく)べき前に中折弐尺六七寸四方/圓坐(わらた)より大きく継種壱
まひに三四枚ツゝ圓坐も能干湿気もなきやうに心かけへし晴天
暖気にて蠺心よく出/揃(そろ)ひ候はゞ朝(あさ)四ツ時より掃へし雨湿北風
等にて出/兼(かね)る事あらは昼より暮迄の内掃へし譬出揃はすとも
翌(よく)日迄は置へからす扨掃様は壱人は羽を持壱人は竹の箸を持種の
端を両方より持羽にて種表の蚕を掃竹の箸にて裏の方ゟ
そろ〳〵と打落なり壱まいの種を継(つき)たる紙二三まいえ村なく打
なり風なき處えならへ置蠺紙えしかと取付たるとき弐人にて
紙をとり上蠺を下の方にして種粒を振落し又双へ才?
時余置桑/細(こまか)に切たるを沢山(たくさん)かけあつき處は手■【習】草か羽に
て廣(ひろ)け長押より下に揚置べし掃たる日/涼(すゞ)しき方に取/扱(あつかい)
桑夜中迄に三/遍(へん)かけべし掃(はき)落(おと)したる日/暖気(だんき)に取扱桑の遍
をかける事/不宜(よろしからす)掃て半時余桑を不掛置事 口傳
種/残(のこり)あらは前のことく包(つゝみ)翌(よく)日も昨(さく)日掃たる刻限(こくげん)に掃べし多(をゝ)く
飼(かう)ふ蠺は三日に掃て手廻り好(よろし)き者なり扨掃たて跡の桑掛るゟ
段々筆羽にて厚(あつき)處を廣(ひろけ)べし薄(うすく)見ゆる共桑を掛る度(たび)々蠺
下を切へし糸を引古き桑の下に居てはよろしから須
六 毛(け)蠺(こ) 《割書:四五日目に紙を取桑四五遍壱枚掃七圓坐|■起蠺は壱弐■八日か八日半但し掃たる日ゟ|獅子(しゝ)蠺の桑付迄》
掃たる翌(あくる)日より陽気に随(したか)ひ桑の遍を掛へし四遍を定/例(れい)とす