← 前のページ
ページ 116 / 139
次のページ →
翻刻
【右丁】
《割書:紀行》 八橋や思ひわたりしふしの根を雲の わ(は)つかにけふ見つる哉 谷宗牧
《割書:同》 八橋にはる〳〵とまて三河なる花にはことをかきつはた哉 小堀宗甫
思ひ見てもあはれ跡なき八はしにかけてそしのふ遠きむかしを 清水谷実【實】成
八はしの春をやのこす杜若世をへたてゝも恋わたるかな 中院通茂
六々歌中第【見消ち「幾」】貳仙 風流千歳慕_レ幽-玄
世間一瞬皆陳迹 杜若 ̄ハ為_レ薪 澤 ̄ハ作_レ田 林道春
在五中将元薄情 当【當】時艶麗以_レ歌鳴
今尋_二遺蹟_一鉄炉【爐】歩 只有_二 三河杜若名_一 同作
三河国にて
杜若花に水ゆく川辺【邊】かな 宗祇法師
【左丁】
宮橋
此はしのうへにおもふことをちかひてうち渡らは何となく山も
ゆく様におほへて遙に過れは宮橋といふ所あり数双
のわたし板は朽て跡なし八本の柱は残て溝にあり
心のうちにむかしをたつねて言のはしに今をしるす
《割書:海道記》宮橋の残るはしらにことゝわん朽ていく世かたへわたりぬる 鴨長朝
花の瀧《割書:或八橋の花の滝也やつはしにいひかけたる詞也|名所方角抄八橋より三町ほと東に有》
《割書:夫木》 風わたる花を三河の八橋のくもてにかゝる滝のしら糸 慈鎮