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【右丁】
《割書:夫木》しつかなる二村山の麓にそ千年の松の花そさきけ□【「る」カ】 正家
《割書:同》 秋風にはたおるむしのこゑ聞て尋ねそ越る二村の山 重之
《割書:同》 誰世よりうへて此名を留めけん園生の竹のふた村の里 冷泉大納言
《割書:万代|集》分ゆけは二村山のこくれよりはゝそましりのあられちるなり 為忠
ほとゝきす二村山をたつね見ん入あやのこゑやけふはまさると 俊頼
《割書:東関|紀行》玉くしけ二村山のほの〳〵とあけ行すゑはなみち也けり 光行
あつまちの山にや春の残るらん二村みゆるをそ桜かな 衣笠内大臣
くれはとり二村山にきて見れはめもあやにこそ月はすみけれ 俊恵【惠】法師
雪となり雨となりてや峯わけにかゝれる雲の二村の山 前内大臣基
明くれていくかなるらん玉くしけみやこに遠き二村の山 為氏
ほとゝきす二村山をたつぬれは峯をへたてゝなきかはすなり 俊成
《割書:藻塩|草》二村の山の端しらむしのゝめにあけぬとつくるはこ鳥の声 小侍従
【左丁】
《割書:十六夜|日記》はる〳〵と二村山を行すきて猶すへたとる野辺【邊】のゆふやみ 阿仏【佛】
《割書:山家|集》出なから雲にかくるゝ月影をかさねて待やふたむらの山 西行
三河なる二村山をわかれてはこの世を我もあらしとそ思ふ 同人
《割書:海道|記》けふ過ぬかへらは又よ二村のやまぬなこりのまつの下道 鴨長明
露時雨二村山の紅葉かな 宗祇
声いつれ二村山のほとゝきす 昌録
衣の里《割書:賀茂郡 ̄ニ有倭名鈔挙母と云|二村山よみ合》
《割書:千載》ほとちかく衣の里も成にけり二村山を越て来つれは 経衡
《割書:夫木》白妙に咲きなれる卯の花は衣の里のつまにそ有ける 忠隆
《割書:同》夜をかさねみやま立出て郭公ころもの里にきつゝ鳴けり 為盛