翻刻
【右丁】
ことのいみしくましまさねはこそと
おほしめしたうてうへいくさのそく
しゆのためにしやきん【謝金】三万りやう
をつかはされりたうおうの一くわんの
ひしよをつたへらるこれはくわう
せきこう【黄石公】か第五日のけいめい【契盟=固く約束すること】にかひ【下邳】
のいしやうにしてちやうりやう【張良】に
さづけししよ【書・・兵法書】なりことすでに
さたまりてのちいくさひやうぢやう
の御ためにとてくわうごうもろ
〳〵の天じんぢぎ【天神地祇】をしやうじ
給ふところに伊勢くわう大じん
ぐうより二人のあらみさき【荒御先=軍の先鋒をつとめる荒御魂(あらみたま)。】をまい
【左丁】
らせらる一にんはすみよし大みやう
しん一人はすは大みやうじんなり
そのほか日ほん一しうの大小の
じんぎみやうだう【神祇冥道】みなちよくぢやう【勅定】
にしたがつてひたちのかしまに
まいりたまふところにかいていに
あとをたれ【跡を垂れる=仏、菩薩が衆生を救うため、かりに神や偉人となってこの世に現れること】給ふあとべのいそら【神功皇后の三韓出兵を助けた海神】一人
いまためしにおうせずくわうごう
いふかしくおほしめしこれいかさま
ようあらんとてもろ〳〵の神たち
にみことのりをし給ひてにはびを
たかせさかきのえだにしらにきで【白和幣=穀(かじ。こうぞの一種)などの皮の繊維で織った白布の幣帛】
あをにきで【青和幣=麻で作った純白でない幣帛】をとりかけてふう