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なるしにをすへかめるかな梶取なく大納言
是を聞ての給はくふねに乗てはかちとりの
申事をこそ高き山とたのめなとかくたのもし
けなく申そとあをへとをつきての給ふかち取
こたへて申神ならねは何わさをかつかうまつ
らん風ふき波はけしけれ共神さへいたゝきに
おちかゝるやうなるは龍をころさんともとめ給
え【ママ】へはある也はやてもりうのふかする也はや神
に祈り給へと云能事なりとてかち取の御神
きこしめせ音なく心をさなくたつをころさん
と思ひけり今よりのちは毛一すちをたにうこ
かし奉らしとよことをはなちて立ゐなく〳〵
よはひ給ふ事千度計申給ふけにやあらんや
う〳〵神やみぬ少ひかりて風は猶はやく吹
梶取のいはく是は龍のしわさにこそ有けれ此
ふく風はよき方の風なりあしき方の風にはあら
す能かたに趣てふくなりといへ共大納言は是を
聞入給はす三四日ふきてふき返しよせたり
はまをみれははりまのあかしのはまなりけり
大納言南海のはまにふきよせられたるにやあ
らんとおもひていきつきふし給へり舟にある
をのことも国につけたれ共国のつかさまうて