翻刻
の人の身をいたつらになしてあはさるかくや
ひめはいかはかりの女そとまかりて見てまい
れとの給ふふさこ承てまかれりたけとりの家
に畏てしやうじいれてあへり女に内侍の給ひ
仰事にかくやひめのうちいうにおはすなり能
見てまいるへきよしの給はせつるになん参り
つるといへはさらはかく申侍らんといひて入
ぬかくやひめにはやかの御使にたいめんし給
へといへはかくやひめよきかたちにもあらすい
かてか見ゆへきといへはうたてものたまふかな
御門の御使をはいかてかをろかにせんといへは
かくやひめのこたふるやう御門のめしてのた
まはん事かしこし共おもはすといひてさらに
見ゆへくもあらすむめる子のやうにあれと
いと心はつかしけにをろそかなるやうにいひ
けれは心のまゝにもえせめすないしのもとに
帰り出て口おしくこのおさなきものはこはく
侍る者にてたいめんすましきと申ないしか
ならす見奉りてまいれと仰こと有つる物を見
奉らてはいかてか帰り参らん国王の仰事を
まさに世に住給はん人の承たまはてありなん
やいはれぬことなし給ひそとことははちしく