翻刻
【右丁】
さるをふみあきなふをのこの何事をおも
ひけむこれさくら木にゑりてよもやまに
つたへんとせちにもとむるをさゝかにのいかて
せるふるまひなとたゆたふにはた頼
氏の此ふみのはしめにことそへてんなと
きこへ給ふるはかはむしのさせるひかことにも
あらさらんかしとおもふはおんなのしれ〳〵
しさにこまのかほまとにくるとかいふめる
にやあらむ
【左丁】
たけとり物語
いまはむかしたけとりのおきなといふもの有
けり野山にましりてたけをとりつゝよろつの
事につかひけり名をはさる【ママ】きのみやつこと
なんいひける其竹の中にもとひかる竹なん
一すちありけりあやしかりてよりて見るに
つゝの中ひかりたりそれを見れは三すんはかり
なる人いとうつくしうてゐたりおきな云やう
われ朝こと夕ことに見るたけの中におはする
にてしりぬ子になり給ふへき人なめりとて
手にうち入て家へもちてきぬめの女にあつ