東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 1

竹取物語 - 翻刻

竹取物語 - ページ 40

ページ: 40

翻刻

   そむきてとまるかくやひめゆへ 御返事   むくらはふ下にも年はへぬる身の    なにかは玉のうてなをも見ん これを御門御らんしていかゝ帰り給はんそら もなくおほさる御心は更にたち帰るへくもお ほされさりけれとさりとて夜を明し給ふへき にあらねはかへらせ給ひぬつねにつかうまつる 人を見給ふにかくやひめのかたはらによるへ くたにあらさりけりこと人よりはけうらなり とおほしける人のかれにおほし合すれは人にも あらすかくや姫のみ御心にかゝてたゝひとり 過し給ふよしなく御かた〳〵にも渡り給はす かくやひめの御もとにそ御文をかきてかよは させ給ふ御かへりさすかににくからすきこえか はした給ひて面白く木草に付けても御歌をよみ てつかはすかやうにて御心をたかひになく さめ給ふ程に三年はかり有て春の初よりかく や姫月のおもしろう出たるを見てつねよりも 物思ひたる様也有人の月かほ見るはいむ事と せいしけれ共ともすれは人まにも月を見ては いみしけくなき給ふ七月十五日の月に出ゐて