東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 1

竹取物語 - 翻刻

竹取物語 - ページ 42

ページ: 42

翻刻

はくかくや姫なく〳〵云先々も申さんと思ひ しかともかならす心まとはし給はんものそと 思ひて今迄過し侍りつる也さのみやはとて打 出侍りぬるそをのか身は此国の人にもあらす つきの都の人也それをなんむかしのちきり有 けるによりなん此世界にはまうてきたりける 今はかへるへきに成にけれは此月の十五日に 彼もとの国よりむかへに人々まうてこんすさら す罷ぬへけれはおほしなけかんかかなしき事 を此春より思ひなけき侍るなりといひていみ しくなくをおきなこはなてう事をの給ふ そ竹の中より見つけきこえたりしかとなたね の大きさをおはせしをわかたけたちならふま てやしなひ奉りたるわか子をなん何人かむかへ聞 えんまさにゆるさんやと云て我こそしなめと てなきのゝしる事いとたへかたけ也かくやひめ 云月の都の人にて父母ありかた時の間とてか の国よりまうてこしかともかく此国にはあま たの年をへぬるになん有ける彼国の父母の 事も覚えすこゝにはかく久敷あそひきこえ てならひ奉れりいみしからん心地もせすかな しくのみあるされとをのか心ならす罷りなんと