翻刻
【頭書・右丁】
おもひのたまとは じゆずのことをいふ
おもはゆしとは はづかしきことをいふ
おゝよすけは おとなしきこと
おいらくは 老人の事
おだまきは 女のうむへそ也
○わの部
わがせとは つまのこと
わくらはとは まれなること
わらはやみは おこり病ひ
わなゝくとは ふるふ事
わすれぐさは わするゝこと
○かの部
かはたけとは うきふししげきをいふ
かたわれぶねとは よるかたなきをいふ
かたみぐさは なつかしきこと
かたわれ月とは 七日八日ころの月をいふ
【頭書・左丁】
かほよばなは かきつばた
かたおもひとは われは思へども人のおもはぬ事
かたしろとは 人の形のこと
かねごととは かねてやくそくしたることをいふ
かぞいろとは 父母の事
かつらの花とは 月のひかりのことをいふ
○よの部
よるべとは たのむえんあることをいふ
よすがとは たよりの事
よわたる月とは よもすがらの月をいふ
○たの部
たまのをとは 命のこと
たらちをとは 父の事
たらちめとは はゝのこと又たらちねとも云
【本文・右丁】
○宿下(やとさが)りを訪(と)ふ文
返〳〵此ほとは堺町(さかひてう)
一筆(ひとふで)申上まいらせ候承(うけたまは)り候へば
ことのほかおもしろきよし
お亀(かめ)さま御事御 宿下(やとおり)に
みな〳〵申おり候ちと〳〵
御入遊はし候 由 嘸々(さぞ〳〵)御 賑々敷(にぎ〳〵しく)
おかめさま御つれあそはし
御まへさまにも数(かず)〳〵御 悦(よろこび)と
【本文・左丁】
御とも申度存上まいらせ候
存あけまいらせ候こなた事も
めてたくかしく
ひさ〳〵御めもしいたし
《振り仮名:不_レ申|もふさず》候まゝ後程(のちほど)上(あが)り申
べくと存おりまいらせ候 此(この)一折(ひとをり)
御はもしには候へ共御 目(め)に