翻刻
【頭書・右丁】
こちたきとは ぶんにすぎたる事こと〴〵しきこと
こゝろの月とは きよきこと
ことたつとは 祝言のこと
こまかへるとは わかくなること
五明とは あふぎなり
このかみとは あにをいふ
こもりとは はたけのこと
こずゑの秋とは 九月のこと
ころものいへとは かちやう
こまむかへとは 八月十五日也
○えの部
えにしとは えんのこと
ゑいかづらとは 女のつくりかづらなり
ゑくりとは もゝのはな
○ての部
てなれ草は 持あふぎ也
てふとは いふとおなじこと
てうろとは 六月六日のこと
【頭書・左丁】
てもたゆくとは 手のたるきことをいふなり
○あの部
あこぎとは たびかさなるればあらはるゝことをいふ
あさなとは あしたといふこと
あまてらすおほんかみとは 天照大御神の事
あめつちとは 天地の事
あらかねとは つちのこと
あづまぢとは 東の路也
あしびきとは 山をいふ
あかねさすとは 日の出也
ありあけの月とは つれなき事をいふ
あづさゆみとは こゝろをひくをいふ
あさぢがはらとは おそろしき事
あすか川とは かはり安きこと
【本文・右丁】
めて度御いわゐ上まいらせ候
打すきまいらせ候御ゆるし
さては此(この)重(ぢう)の内(うち)麁末(そまつ)なから
下さるべく候かしく
御覧(ごらん)に入まいらせ候まづは
あつさの御 伺(うかゞ)ひまでにそう〳〵
申上まいらせ候めて度かしく
【本文・右丁】
○七夕(たなはた)の文
けふしは星合(ほしあひ)の空(そら)長閑(のとか)に
一入(ひとしほ)御めで度存上まいらせ候
さては御はもじに候へども
此御まな少(すこ)しばかり