翻刻
【頭書・右丁】
右のひざをたてゝ障子(しやうじ)
のこし板(いた)のさんに手を
かけあけたてをすべし
○屏風(びやうぶ)のたてやうは
まづひざまづきて中
ほどをひらき次に右へ
ひらき又左りへ開(ひら)くべし
○貴人(きにん)え状(じやう)を参ら
する事 左の手をつき
右の手にて手紙(てがみ)の
中ほとより少し下の
かたをもちて貴人の
よみ給ふやうにおもて
の方をむかふへむけて
さし出すべし
○貴人(きにん)より肴(さかな)または
【頭書・左丁】
菓子(くわし)はさみ給ふ時は
する〳〵と御 前(まへ)へゆき
ひさまづき膝(ひざ)にて
三足ほどはひより両
手をかさねて頂戴(てうだい)し
又三足ほどさがりて
右のひざをたて下座(しもさ)
のかたへひさをひねりて
たつべし
○香(かう)のきゝやう香炉(かうろ)
をうけとりたるまゝにて
きくべし手を上へ
かざしてきくはいやし
香炉の灰(はい)のおしやう
菱形(ひしがた)におすべしいづれ
もおしきる所をば長(ちやう)に
【本文・右丁】
申上まいらせ候めて度かしく
○悔(くやみ)の文
御ともさま御 事(こと)久々(ひさ〳〵)御すぐれ
不被成(なされず)候 所(ところ)御 養生(ようしやう)かなわせられず
御 臨終(りんじう)のよし御しらせ下され
【本文・左丁】
さて〳〵おとろき入まいらせ候
嘸々(さぞ〳〵)御それさま御ちからおとし
さつしあけまいらせ候こなた事
早速(さつそく)上(あが)り可申候得共 折節(をりふし)
持病(ぢびやう)にてふせりおり候まゝ