翻刻
【頭書・右丁】
相伴(しやうばん)其外も亭主(ていしゆ)に
一礼して箸(はし)をあぐべし
○箸をとるはさかさまに
とり右の手の無名指(むみやうし)と
小指(こゆび)とのあひだをはさみ
大ゆびと人さし指(ゆび)と
中指と三ッの指(ゆび)にて
飯椀(めしわん)のふたをとり左の
手へわたし又 汁(しる)わんの
ふたを取めしわんのふた
の上へかさねて膳(ぜん)の右の
かたはらに置(おく)べし引
おとしの《振り仮名:飣椀|さいわん》のふたは
喰(く)ふ時ひらきてよし
引おとしは本膳(ほんぜん)の一二の
膳(ぜん)につかずして只 膳(ぜん)の
【頭書・左丁】
わきへひくをいふなり
先 飯(めし)わんを左の手
にてあげてはしを順(じゆん)に
取なほし一はし二 ̄タはし
めしをくひて下におき
左の手にて汁(しる)わんを
あげて汁の実(み)をくひ
汁を吸(す)ひ実(み)を喰(くひ)て
それより本膳のさいを
くふべし本膳のさい
二ッあらば左りの方の菜(さい)
より喰(く)ふべし若(もし)香(かう)の
物左りにあらば右の方
より喰ふべし飯(めし)汁(しる)
飣(さい)と順(じゆん)にくふべし
○二の膳(ぜん)三のぜんの時は
【本文・右丁】
御 夫婦(ふうふ)さま御 揃(そろひ)御 入(いり)下
され候やう御 願(ねかひ)申しあけ
まゐらせ候 何(なに)も御めもし
の節(ふし)と申 残(のこ)しまいらせ候以上
○火事(くはし)見舞(みまひ)の文
【本文・左丁】
今朝(けさ)ほと承(うけたまは)り候へは其(その)御 許(もと)さま
御 近火(きんくわ)のよしさて〳〵御さわぎ
なされ候はんとおどろき入まいらせ候
去(さり)ながら何の御 障(さはり)もなふ
皆々様(みな〳〵さま)御 機嫌(きげん)よふ入せられ候