翻刻
【頭書・右丁】
○二の膳(ぜん)三の膳 向(むか)ふ附
の順(じゆん)は本ぜんの右へ二の
膳(ぜん)左り三の膳向ふづけは
本膳の少し右のかたへ
すゑおくべし菓子又
ひきもの出る時本ぜんの
向ふ左りのかたへすゆる也
○酌(しやく)とりやうてうし持
出下にすはりてうしの口
を左の方へむけて我前(わがまへ)へ
おき客の盃(さかづき)とりたる時に
立て客の前少し下座
の方へひざまづき右の手
にててうしのつるひたりの
手にててうしのふたを
おさへてつぐべし酒(さけ)つぎ
【頭書・左丁】
たらばまたもとの座(ざ)へ
もとりて扣(ひか)ゆべし
○肴(さかな)挟む事右の手
にはしを取左の手を添(そへ)
てはしをそろへさかなを
はさみ差出すべし客
一 礼(れい)するならばこなたも
慎(つゝし)んで一礼すべし台(だい)
引物(びきもの)は客の吸物椀(すひものわん)の
ふたをとりてもり出す
べしすべて給仕(きうじ)は座
敷(しき)の敷居一ツへだてゝ
次にあるべしされども
客 同輩(どうはい)よりはやはり
その間(ま)の下座にあるべし
猶 委(くはし)くは師伝(しでん)を受(うく)べし
【本文・右丁】
嘸(さぞ)かし御 取込(とりこみ)御いそもしさまと
存上まいらせ候 左様(さやう)候得はこなた
有合(ありあわせ)候まゝ国府(こくぶ)多葉粉(たばこ)
一 包(つゝみ)御おくり上まいらせ候こなた松兵衛(まつひやうへ)事
御 見(み)たても申上たく候得共
【頭書・左丁】
折柄(をりから)御 屋敷方(やしきかた)御用(ごよう)多(おほ)く
それゆへ其御 断(ことはり)御 怡(よろこひ)ながら
こなたより申上候 様(やう)申付まいらせ候
頓(やが)て御めでたく御かへりのほどを
御 待(まち)申上候まゝ此よしよろしく