翻刻
【頭書・右丁】
桶(をけ)あらばこれもをとな
らしき人こしのつぎに
うけ取べし
○夫(をつと)へ女より持参(ぢさん)は小(こ)
袖(そで)一 重(かさね)上下(かみしも)一 具(ぐ)帯(おび)一
筋(すぢ)下おび一筋 扇(あふぎ)一本
畳紙(たとふがみ)五 組(くみ)刀(かたな)一 腰(こし)已上
七 種(しゆ)ひろぶたにて出す
これを上輩(じやうはい)として
段々其 分限(ぶんげん)に応(おう)じて
さま〴〵あるべきとなり
○夫婦(ふうふ)座(ざ)の事は夫(をつと)は
客座(きやくざ)女は主位(しゆゐ)に座(ざ)す
あまり真向(まむき)に座せず
少しすみがけになる
やうにすべし
【頭書・左丁】
○三ツ盃(さかづき)ぜんぶ等(とう)の
次第(しだい)は二 重(ぢう)手懸(てかけ)もて
なしの膳せきれいの台(だい)
蓬莱(ほうらい)の台(だい)置鳥(をきとり)
置 鯉(こひ)瓶子(へいじ)三ツ盃 銚(てう)
子(し)ひさげをかざりおく
なり平人(へいにん)は分限(ぶんげん)にした
がひ床(とこ)のかざりすべし
てかけ三ツ盃はかならず
あるべしさて待女郎(まちぢやうろ)は
娵(よめ)を化粧(けしやう)の間へいざ
なひ衣桁(いかう)などつく
ろひざしきへつけ座(ざ)さだ
まりて先手がけを出し
待(まち)女郎目出たく挨(あい)
拶(さつ)し夫婦にのし
【本文・右丁】
まつは恙(つゝが)なく帰(かへ)り候ゆへ御しらせ
御 礼(れい)かた〴〵そう〳〵申上まいらせ候かしく
○帰国怡(きこくよろこひ)の文
御 許(もと)さま御 事(こと)長(なが)〳〵の
御 道中(どうちう)御わもしもなふ
【本文・左丁】
御 機嫌(きげん)よく御 帰らせられ候よし
さて〳〵御めてたく嘸々(さぞ〳〵)
御子さまかた御 歓(よろこひ)とすいし上まいらせ候
取敢(とりあへ)ず此(この)一樽(ひとたる)御 祝(いは)ひ上まいらせ候
おしつけ上(あが)り候而まん〳〵御よろこひ