東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 4

頭書萬用婦人手紙之文言 - 翻刻

頭書萬用婦人手紙之文言 - ページ 57

ページ: 57

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【頭書・右丁】 不幸(ふかう)にせしものは 天然(てんねん)の因果(いんぐわ)にて そのむくひあるべし 諺(ことわざ)にいふ人五十になる まで上手(じやうず)にいたらざる わざをばすつべきなり はげみ習ふゆくすゑ もなし老人(らうじん)の事 をば人も笑(わら)はぬもの なりわかき人の中へ 交(まじは)りたるも見ぐるし よろづのわざをやめて 暇(いとま)ある身となるやうに かねて用心(ようしん)すべし 廿年は老(おい)やすく学(まな)ぶ 事はなりがたし一寸 【頭書・左丁】 の光陰(くわういん)をもかろく おもひてついやすべ からず過(すぎ)しあとの はかなきは是悲(せひ)もなく 行末(ゆくすゑ)には心をつくべし 人間(にんげん)の一生はながく 世界(せかい)は広大無辺(くわうだいむへん)也 万の事いち〳〵師(し)は もとめがたししらざる 事をば人に問(と)ふべし われより年(とし)もおとり 位(くらゐ)もひくき人たりとも 道(みち)をきくことわれより さきならばはづかしく おもはずしてその人に とひならふべし年(とし)の 【本文・右丁】 つもれば物(もの)縫(ぬふ)わざを 学(まな)ぶものなればいとけ なきより外(ほか)のわさを 置(をき)てまづ習(なら)ふべし 第(だい)一女子は一 生(しやう)を 親(をや)のもとにてはくら 【本文・左丁】 さずおとなしく 成(な)りてはよそへ嫁(か)し てゆく〳〵は他人(たにん) の中(なか)の住居(すまゐ)して おくるものなれば たとへ親里(をやざと)よろしく