翻刻
【頭書・右丁】
はながたみとは はなかご也
はらからとは 兄弟のこと
はながつみとは まこもぐさ
はふりことは 神人の事
はるつげくさとは 梅の花
はなだいろとは はないろ
はなちがみとは みだれがみ
はにふのこやとは いやしき家のことをいふ
はかなしとは たよりすくなきといふこゝろ
○にの部
にげなきとは にてもにつかぬことをいふ
にゐまくらとは はじめてちぎるをいふ
にほひ鳥とは うぐひす
にほてるとは 水うみのこと
になきとは ひとつにといふこゝろ
○ほの部
【頭書・左丁】
ほにいづるとは おもひのいろほかにあらはるゝを云
ほやのすゝきとは こゝろみだるゝことをいふ
ほのくらきとは ほのかにくらきことをいふ
ほのめくとは たしかならぬことをいふ
ほだしとは よのはなれかたきをいふ
ほそどのとは らうかのこと
○への部
へたとは うみのはたを云
○との部
としこへぐさとは むぎのこと
としのなかばとは 六月也
ともちどりとは 友だち也
とものそめぎとは さかしきことをいふ
とほ山の花とは 恋しきこと
とまりぐさは なでしこのこと
【本文・右丁】
○上巳(じやうみ)の文(ふみ)
返(かへす)〳〵御 子(こ)さまがたちと〳〵
御遊ひに御こし下され候やう
桃(もゝ)の節句(せつく)の御いはひ
御ねかひ上まいらせ候こなた
御めてたく存上まいらせ候さては
さひしくくらしおりまいらせ候まゝ
此すもじ折節(おりふし)外(ほか)より
【本文・左丁】
御まち申上まいらせ候めてたくかしく
もらひ候まゝお鶴(つる)さまえ
上まゐらせ候めて度かしく
○花見(はなみ)の文
たん〳〵暖(あたゝか)に成(なり)まいらせ候
いよ〳〵御さへ〴〵敷(しく)御くらし