翻刻
紋(もん) 葉形山楓のごとくにて
錦(にしき) 切込ふかくほそし時雨
【挿絵】 ふかくあるひは霜の如成
露などを得ては紅葉
随分見事に金紋(きんもん)を
おりなせるがごとく成よし
をきよし
霜のたて露のぬきこそよはからめ
山の錦のおればなりけり
さを山 葉形切込ふかく出葉に
きのとものり 少色あり木もちとしだれ
たかための たり大和国さほ山より
錦なればか 出たりといふよし霧
朝霧の ふかき所に植(うへ)又は
【挿絵】 時雨しげき年は
さほの 紅葉の品々筆に
山辺を つくしかたし随分
立 木かげ成所に植へ
かく たるよし
すらん