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七拾円羽二重一疋を賜ふ春嶽老公東に帰らせられん
とする途次車を枉けて福井に来寄せらるゝに供し翁
にも帰福せられ常に陪従す老公其閑居の風流を
称慕せられ親しく宿浦の閑居に臨ませられ波音
艪声の中に風流を談じて一夜を明されたるが頓而
東に老公の帰らせられしや翁又之に供し上京す
同年十月三日翁当東京に滞留の中病に罹られし
が嗚呼終に卒去せらる時に歳七十一聞もの歎惜せ
ざるなし則ち品川海晏寺中旧藩主松平家の
墳墓地に神蔡す同月廿三日遺族令子中根牛介氏
へ思召を以て祭資料金五拾円を下賜せられ
本年三月六日左之通栄典
故中根雪江
積年力ヲ国事二尽シ大政維新之際励精職ヲ奉シ
功労不少依テ特旨ヲ以テ従四位ヲ被贈候事
明治十八年三月六日 大政官
故中根雪江
贈従四位
太政大臣従一位大勲一位公爵三条実美奉
明治九年十一月発兌名誉新誌第二十号翁の事績と題