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翻刻
ありさまを後の代に至りてしらす成なんは
いとかなしき事と思ふ心よりして昔より
福井のありさまを或は画き或は何事に
よらす書綴りて一帖となし幾千代の末に
迄書継たらんにはと先の年東京
御両君公へ御覧に入しに
正二位老君公御序又温故帖と題号を
戴き尚あがた十五景の御詠歌又
御簾中様 正四位君公之御認を賜り
しより年々追録の数多ある内当地
歌人の名句を残りなく書列ねんと思いひしが
其中には緬き名歌文作著述之書抔
秘蔵又時代々々の連中詠草之名列等可
有歟と心当り之向々心を尽して尋ぬといへとも
探り得ざればせんかたなく井上翼章
高野真斎先生高田保浄等之編集
又寄々持伝への書色紙短冊等を尋ね
朝倉義景公を初としての近来迄を書綴り
しが右三名之外贈四位中根雪江翁は
別冊履歴に演る如く報国尽忠抜群之