デジタルアーカイブ福井の資料を翻刻

コレクション: 松平文庫

温古集 三巻 - 翻刻

温古集 三巻 - ページ 53

ページ: 53

翻刻

【右丁】      越智勝平  林又左エ門 松の下葉 さよ時雨もり社あかせ小山田の房の笹ぶき荒増る比      りさ子   伊東佐右衛門妻 袖之露 月夜よしまのゝ萩原わけゆけば袂に露の玉そくだくる      藤原廣武  近藤八右衛門 家集 一声を待得て遠く聞しより猶したはるゝ山ほとゝぎす      藤原孝章  狛 木工 松の下葉 おさまれる御代のしるしに民の戸もさらでや秋の月をみるらん      藤原成要  本多左門致號道入 蟬吟集 おしめたゞ霜にうつろふ色菊の後に咲へき花しなければ 【左丁】      平基喜   萩野涼左衛門致仕号露斎 仝 秋風のふかぬかぎりはさのみなと夏野の真葛うらみ果めや      藤原孝章妻 狛 木工妻 松の下葉 山涼みとひ来る人もあらし波ゆふへ淋しきまつの下菴      藤原宣持  澁谷権左衛門 蟬吟集 さゆる夜の月にこゆれば故郷にこゝろそかよふ白川の関      源 吉次  菅沼七郎左衛門 仝 あふと見る夢の浮橋それをさく渡しもはてぬ中となりぬる      平雅廣   多賀谷舎人 有明の月はかすみて咲花の色よりしらむみよしのの山