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翻刻
【右丁】
萩の下草
あふと見る夢路はかなきうたゝねの枕に残る軒の梅がへ
ふさ子 高村兵右衛門妻
百人一題
おのつから散はうき世の雪そとおもふ花をしたふなりけり
撫子 長谷川太次右衛門妻
越路の花
かそふれは鐘はくもりてむら時雨ふるやのとほせあくる侘しさ
安女 長谷川彦三郎妻
我振袖
おもひ川なみの白ゆふかけてしもいはぬ宮なる山吹の花
岩女 蜷川元四郎妻
仝
咲にほふ花しちらすは故郷に春やむかしの色もみてまし
美衣子 堀江武右衛門妻
【左丁】
家集
手まくらにかことはかりの梅か香はたゝ春のよの夢にそ有ける
ゆみ女 三国港醫田辺泰房妻
家集
夏衣きつゝも寒し我宿の垣ねの雪と見ゆる卯のはな
伴峯行 醫青木松柏
蟬吟集
わたつみの沖つ白波よる〳〵はしらぬとまりの月をみるかな
白嶺法師 福井正満寺住僧
我振袖
山里は住かひありと見ゆる哉支直枝あまたのうめのはなかき
平知持 初醫山室松軒
蟬吟集
見るか中に霞へしつる難波江や行ゑもなみに浮ふ舟人
源信里 初醫長谷川雄斎