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コレクション: 松平文庫

温古集 三巻 - 翻刻

温古集 三巻 - ページ 56

ページ: 56

翻刻

【右丁】 萩の下草 あふと見る夢路はかなきうたゝねの枕に残る軒の梅がへ      ふさ子 高村兵右衛門妻 百人一題 おのつから散はうき世の雪そとおもふ花をしたふなりけり      撫子  長谷川太次右衛門妻 越路の花 かそふれは鐘はくもりてむら時雨ふるやのとほせあくる侘しさ      安女  長谷川彦三郎妻 我振袖 おもひ川なみの白ゆふかけてしもいはぬ宮なる山吹の花      岩女  蜷川元四郎妻 仝 咲にほふ花しちらすは故郷に春やむかしの色もみてまし      美衣子 堀江武右衛門妻 【左丁】 家集 手まくらにかことはかりの梅か香はたゝ春のよの夢にそ有ける      ゆみ女 三国港醫田辺泰房妻 家集 夏衣きつゝも寒し我宿の垣ねの雪と見ゆる卯のはな      伴峯行 醫青木松柏 蟬吟集 わたつみの沖つ白波よる〳〵はしらぬとまりの月をみるかな      白嶺法師 福井正満寺住僧 我振袖 山里は住かひありと見ゆる哉支直枝あまたのうめのはなかき      平知持 初醫山室松軒 蟬吟集 見るか中に霞へしつる難波江や行ゑもなみに浮ふ舟人      源信里 初醫長谷川雄斎