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翻刻
【右丁】
照髙院の宮もおなしく彼人の追善のためにとて金字心経
一巻光通朝臣のかたへおくらせ給ふその御詞書に
越前守なりける人の妻みまかりし後清池の二字を
法皇震翰【ママ、宸翰】をそめられ下し給ふる
新院もよみをきの哥ともの御座の右にありしと御覧あらせ
おはしましてあるはなきならひもかなしといふ御製御口す
さみありしかはひもとし月歌の事なとたつねられしを
おもひ出られて其人の菩提のためとこゝろさし金字
心経一巻送り侍し
おもへ出と色にそめしもそのまゝにむなしとゝける法のまことを
【左丁】
千とせの坂
年賀叙
百伝八十のかす〳〵は玉かきのうちつみくにの神
代をかけてゆえよしあることにや九重の雲の上うち
日さす大宮人も得しすさひ給ふめるいはゆる八十
まかす日八十玉籤八十伴男のたくひかそふへからす
こゝに妻木氏相怒のぬしかかそのおきな壷友斎ことし
其八十のよはひをつもりの浦の老木の松とはに常盤に
色かはらぬ春まちえたるよろこひ露の袖につゝみ
あまれは人のことのは花によせ松にたゝへて岩