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コレクション: 松平文庫

温古集 三巻 - 翻刻

温古集 三巻 - ページ 64

ページ: 64

翻刻

【右丁】           熊谷元敷  桜𦾔 やそとせの春も清見か関こゑて千世の緑をみほの松原           多森 温  太郎兵衛 八十とせの春をはしめに幾千世も色かへぬ軒の松にちきれよ           中村躬子  八太夫 梓弓やそのとし波こゆるきにちとせをまつの影は老せし           石川武久  弥五右衛門 八十年の春をこえてもときは山峯の松か枝いくよふるらし           大井満雅  弥十郎 幾代しをこしちの山の峯におふる松のよはひは君見はやさむ 【左丁】           比企栄禎  文左衛門 やそしへて色もかはらぬ相老に行末契れみほのうらまつ           小笠原満尭 孫次郎 とかへりの花さく春にあふみなる八十のみなとにたてる松かえ           江口幸趠  次兵衛 緑そふ千年の山の嶺のまつ猶幾かへりはるをかさねむ           熊谷元午  小兵衛 梓弓やそしの春の松の色を行すゑなかき友と見るらん           国枝信正  六太夫 行末のひさしかるへきためしにはきみかやとなる松そ色こき