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【右頁】
福井俳人の名発句等を残りなく書つらねんと
思ひしが其中には面白き名句文作綴りたる
書抔の秘蔵又は時々之連中詠草之名列等
可有歟と思当り之句に心を尽してた尋ぬと
いへとも更に探り得さればせんかたなく
蕉翁の直門中村闇指雅氏初聞次第
書集しが其内馬童仙は当地に俳諧の開けし
元祖と見得て其末裔天井氏方に種々之
書類于今連綿秘蔵持伝へあり又帰一坊
之家駒屋氏も色々所持又旧藩御先代之内
【左頁】
豊仙院殿も御好被遊しや数多之発句
御認之大巻一軸前田家被召出之先祖
道通へ拝領于今持伝へり又其後
威徳院殿も格別御執心之由にて御俳号を
錦帯君と称せられし由なりしが江戸流の
流故歟当地に今御詠句聞伝へし人なく
御認之短冊抔頂戴し家も無之由故今聞
伝へし宗匠家其余之名句を書集めり
希は今後之俳連温故之号を戴けるを
元とし流派の別なく寄之別会あるも一致し