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コレクション: コレクション3

種痘新編 - 翻刻

種痘新編 - ページ 3

ページ: 3

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【右頁】 する事なく瘥後痘痕の醜惡なるの患あることな し 此種痘法は都爾各(トルコ)《割書:國|名》及ひ尾勤西亜(ギリシア)《割書:國|名》に於て専ら行 はるゝ事久し歐羅巴(ヱウロツパ)の諸邦には近来此術を傳ふ初め 諳厄利亜(ヱンゲリア)《割書:國|名》にてこれを試るに良効あるを以て公子 公孫にも施して皆安全を得るとなり又/花諾穴尓(ハノヘル)《割書:地|名》諳(アン) 斯巴古(スパコ)《割書:地|名》等にても此術を行ふて總て良好を得たりと云 諳厄利亜(ヱンゲリア)及ひ佛朗察(フランス)《割書:國|名》に於て初め此術を怪み疑ひ 誹りて云是天理に背くの法なりと然れとも明達の志 其誹謗の邪説なる事を辨折して此法終に豁然と して世に明らかになるを得たり亜部刺花木八的爾(アフラハムハテル) 【左頁】 斯(ス)《割書:人|名》の痘瘡論に詳に記せり 夫痘瘡は人々生れなからに血中に潜伏する所の毒中 して時を俟てこれを表發するものなり是を以て 其毒久しく血中に蓄へはは漸々に増益して遂に危難 を為す故に大人の痘は険惡なる症多く是に反して 速に表發すれは其毒怪きを以て小児には順症なる もの多し是をもつて考ふるに其毒のいまた増ざる 以前に時節を量りて術を施して表發せしむかを 勝れりとす如此すれは體内潜伏の毒悉く發脱するか 故に後来流行の危難を免るなりしかせすして自然の 氣に觸て發するときは其父母始め痘瘡なるを知らず