Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション1

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擒(とりこ)となるも多(おほ)かりけり。賊方(ぞくがた)の旗頭(はたがしら)大墓王(おほはかわう)。盤具王(ばんぐわう)は勢(いきほ)ひ究(きはま)りて士卒(しそつ)五百人を引(ひい) て。冑(かぶと)を脱(ぬぎ)弓(ゆみ)を折(をつ)て田村丸(たむらまる)の手(て)へ降参(かうさん)しける。征東使(せいとうし)弟麻呂(おとまろ)副将(ふくせう)俊哲(しゆんてつ)。真鷲(まわし)が 勢(せい)も追々(おひ〳〵)に馳来(はせきた)り。賊徒(ぞくと)を討取(うちとり)生捕(いけどつ)て今は手(て)に立(たつ)敵(てき)もなくなりければ。残(のこ)る賊船(ぞくせん) を悉(こと〴〵)く焼捨(やきすて)。水煉(すいれん)の者に下知(げぢ)して。高丸(たかまる)が屍(しかばね)を尋(たづね)求(もとめ)させて首(くび)を刎(はね)。三 軍(ぐん)大いに勝(かち) 喊(どき)を造(つく)り諸軍(しよぐん)を班(まと)めけるに。彼(かの)沙門(しやもん)と宮司(みやつこ)は何地(いづち)へ往(ゆき)けん更(さら)に行方(ゆきがた)知(しれ)ざれば衆人(しゆうじん) 奇異(きい)の事に思(おも)ひ各々(おの〳〵)不審(ふしん)は晴(はれ)ざりけり。斯(かく)て軍馬(ぐんば)を休(やす)め敵(てき)の首(くび)を点撿(てんけん)するに 二千三百 級(きう)に余(あま)り生捕(いけどり)と降参(かうさん)の者是また千余人とぞ記(しる)しける。去程(さるほど)に兇徒(けうと)亡(ほろ) び尽(つき)しかば。翌日(よくじつ)陣払(ぢんばら)ひし生捕(いけどり)降人(かうにん)を曳(ひか)せて国府(こくふ)へ帰陣(きぢん)し。賊魁(ぞくくわい)悪路王(あくろわう)を引(ひき) 出(いだ)して誅(ちう)し。大熊丸(おほくままる)。高丸(たかまる)が首(くび)とともに梟木(けうぼく)にかけ。高札(たかふだ)を建(たて)て国民(くにたみ)を安撫(あんぶ)し。軍(ぐん) 卒(そつ)を諸方(しよはう)へ分(わけ)遣(つかは)して残党(ざんとう)を悉(こと〴〵)く搦(からめ)捕(とら)せ。偖(さて)田村丸(たむらまる)は同国(どうこく)胆沢郡(いさわごほり)に八 幡宮(まんぐう)の 社(やしろ)を建(たて)高丸(たかまる)を射(い)たる弓箭(ゆみや)を奉納(はうのふ)し。又 達谷窟(たがや)に都(みやこ)の鞍馬寺(くらまでら)を模(うつ)して一 寺(じ)を