Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション1

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ページ: 205

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わらひ你(なんじ)布留那(ふるな)の弁(べん)を借(かる)とも助命(じよめい)思(おもひ)もよらず。我徒(われ〳〵)が兼(かね)ての誓盟(かため)に。剃髪(ていはつ)染衣(ぜんえ) の者(もの)は隠宅(いんたく)を知(しる)とも是(これ)を恕(ゆる)し。有髪(うはつ)俗体(ぞくたい)の者は親(おや)同袍(きやうだい)朋友(ほうゆう)たりとも決(けつ)して死(し)を 許(ゆる)さず。況(いはん)や無縁(むえん)の你(なんじ)に於(おいて)おや。詮(せん)なき事(こと)を言(いは)んより疾(とく)寂滅(じやくめつ)せよと睨(にらみ)すえて 言(いひ)けるに。玄吾(げんご)また曰(いはく)。然(しから)ば僕(やつかれ)も剃髪(ていはつ)得道(とくどう)して御 弟子(でし)となり。犬馬(けんば)の労(らう)を尽(つく)して 仕(つか)へ奉るべし万望(なにとぞ)御 慈悲(じひ)を以(もつ)て御助命(ごじよめい)給(たま)はるべしと涙(なみだ)とともに願(たのめ)ども。両(りよう)悪僧(あくそう)は馬(ば) 耳風(にふう)と聞(きゝ)流(なが)し。覚浄(かくじやう)玄吾(げんご)に打(うち)向(むか)ひ你(なんじ)日来(ひごろ)の常語(いひぐさ)に。学業(がくげう)上達(しやうたつ)せば宦家(くわんか)へ仕(し) 宦(くわん)せんと言(いひ)しに非(あらず)や。然(しかる)に今事の叶(かな)ひがたきに望(のぞん)で。俄(にはか)に剃髪(ていはつ)を望(のぞ)むとも何(なん)ぞ許(ゆる)す べき。你(なんじ)を生(いけ)置(おき)ては我徒(われ〳〵)枕(まくら)を高(たか)うしがたし。いざ〳〵死(しね)よ遅滞(ちたい)せば手(て)を下(おろ)さんと。玄吾(げんご)を 中に挟(はさ)【狭は誤記】み已(すで)に逼(せま)り殺(ころ)さんとす。其体(そのてい)牛頭(ごづ)馬頭(めづ)の罪人(ざいにん)を呵責(かしやく)するに一 般(はん)たり。玄吾(げんご)は 其勢(そのいきほ)ひの遁(のが)れがたきを見て施(ほどこ)すべき方便(てだて)なく。然(しか)仰(あふ)する上(うへ)は力(ちから)なし潔(いさぎよ)く刃(やいば)に伏(ふし)て 死(し)し候べし。但(たゞ)し主人(しゆじん)清真(せいしん)御房(ごばう)には此(この)年来(としごろ)高恩(かうおん)を受(うけ)且(かつ)申 遺(のこ)したき緊要(かんじん)の