Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション1

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ページ: 222

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かけられけるに其(その)光(ひかり)散(さん)じて衆(もろ〳〵)の星(ほし)の闇(やみ)を射(い)るが如(ごと)し。是(これ)に依(よつ)て毒龍(どくれう)恐(おそれ)を なし退散(たいさん)して再(ふたゝ)び障碍(せうげ)をなす事 能(あた)はず。右の唾(つは)海浜(うみはた)の沙石(すないし)にとゞまり て。今 猶(なを)夜光(やくわう)の珠(たま)のごとく昏(くら)き夜(よ)には光(ひかり)を放(はな)つとかとかや。室戸(むろど)の崎(さき)より卅 余町(よてう) を隔(へだて)て一箇(いつこ)の勝地(しやうち)あり。空海師(くうかいし)其地(そのち)に一 宇(う)の伽藍(がらん)を建(たて)金剛定寺(こんがうでうじ)と号(なづ)け られける。然(しかる)に其(その)辺(ほとり)の魔魅(まみ)仏法(ぶつほふ)を障碍(さまたげ)んと。異類(いるい)異形(いぎやう)の姿(すがた)を現(あらは)しけるを 空海(くうかい)即(すなは)ち結界(けつかい)して魔縁(まえん)と問答(もんどふ)し。我(われ)此所(こゝ)に在(あら)ん限(かぎ)りは你們(なんじら)此寺(このてら)へ来(きた)る べからずとて。年歴(としふる)大木(たいぼく)の楠(くすのき)に自身(みづから)の像(ぞう)を彫付(ゑりつけ)置(おか)れければ。魔類(まるい)其後(そのゝち)は 形(かたち)を現(あらは)し得(え)ざりけり。その其後(そのゝち)空海師(くうかいし)諸国(しよこく)を経暦(けいれき)して難山(なんざん)切所(せつしよ)の人も通(かよ)は ぬ所(ところ)の道(みち)を踏開(ふみひらか)るゝ事 数(かづ)しれず。播磨国(はりまのくに)にては老女(らうぢよ)の菴(いほり)の柱(はしら)に天(てん)地(ち)合(がふ)の三 字(じ)を書付(かきつけ)られしに其(その)筆痕(ふでのあと)深(ふか)く木(き)に入(いり)て削(けづ)れども失(うせ)ず。瘧疾(おこり)流行病(はやりやまひ)を受(うけ)し 者は件(くだん)の文字(もじ)を水(みづ)にうつして飲(のめ)ば立所(たちどころ)に愈(いえ)けるとなん。伊豆国(いづのくに)桂谷(かつらだに)にては