Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション1

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虚空(こくう)へ大般若経(だいはんにやきやう)の魔事品(まじほん)の文(もん)を書(かき)て永(なか)く魔障(ましやう)をはらひ。其他(そのほか)諸国(しよこく)にて【注】 悪魔(あくま)毒蛇(どくじや)を降伏(がうぶく)して人民(にんみん)の害(がい)を除(のぞ)く事 数(かづ)しらず。実(じつ)に不可思議(ふかしぎ)の名(めい) 僧(そう)かなと。貴賎(きせん)となく其(その)法徳(ほふとく)を尊信(そんしん)せざるはなかりけり     空海師(くうかいし)入唐(につとう)求法(くほふ)  《振り仮名:以_二 五筆_一書_レ詩水上題_レ詩|ごひつをもつてしをかきすいしやうにしをたいす》条 空海師(くうかいし)は仏法(ぶつほふ)弘通(ぐづう)の為(ため)に諸国(しよこく)を廻(めぐ)り。遍(あまね)く諸宗(しよしう)の碩徳(せきとく)に就(つい)て諸経(しよきやう)の縕(うん) 奥(おう)を問究(とひきは)められけれども。三 乗(じやう)五 乗(じやう)十二 部(ふ)の経(きやう)猶(なを)心底(しんてい)に疑(うたが)ふところ有(あつ)て決(けつ) する事 能(あた)はざりければ。仏前(ぶつぜん)に於(おい)て誓願(せいぐわん)を起(おこ)し。あはれ願(ねか[は])くは三 世(せ)十 方(ほう)の諸(しよ) 仏(ぶつ)薩垂【埵とあるところ】我(われ)に不二(ふに)の要旨(ようし)を示(しめ)して疑(うたが)ひを解(とか)しめ給へと。一 心(しん)に祈(いの)られけるに一夜(あるよ)の 夢(ゆめ)に神人(しん〴〵)ありて告(つげ)て曰(いはく)。大和国(やまとのくに)高市郡(たけごほり)久米(くめ)の道場(どうぢやう)の東塔(とうとふ)の本(もと)に妙経(めうきやう)あり 大毘盧遮那経(だいびるしやなきやう)と号(なづ)く。是(これ)往古(そのかみ)中天竺(ちうてんぢく)の善无畏(ぜんむい)三 蔵(ざう)此(この)日本(につほん)へ渡(わた)り彼(かの)道場(どうでう) に収(おさ)めおくところなり。早(はや)く彼所(かしこ)に到(いた)り右の妙経(めうけう)を閲(けみ)して疑(うたが)ひを解(とく)べしと告(つぐ)る