翻刻!江戸の医療と養生

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病家心得艸 (上・下) - 翻刻

病家心得艸 (上・下) - ページ 28

ページ: 28

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【右丁】  医者流義の心得 医者(いしや)の流義(りうき)といへるはすまぬことなれども世俗(せぞく)【左ルビ:よのひと】の言(いゝ)なら はせなれはこゝに其(その)あらましをしるし病(びやう)家の心得(こゝろえ)と す 道三流(どうさんりう)とは一渓翁(いつけいわう)道三の療治(りやうぢ)かたをいふ医術(いしゆつ)は東垣(とうえん) 丹渓(たんけい)の設(せつ)に従(したが)ひ医学(いがく)正伝(しやうてん)万病(まんびやう)回春(くわいしゆん)などによりて 療治す随分(ずいぶん)やわらかなる療治なり又 大坂(おゝざか)の見宜(けんぎ) 堂(どう)は医学入門(いかくにうもん)によりて療治す又 薛己流(せつきりう)とて 薛己の十六 種(しゆ)に依(よ)りて人参(にんしん)を多(おゝ)く用るもあり いつれも補剤(ほざい)がちの治方なり 【左丁】 玄医流(げんいりう)とは丹水子名古屋玄医(たんすいしなごやげんい)の療治かたをいふ傷(しやう) 寒論(かんろん)金匱要略(きんきようりやく)の方(はう)を用ひ仲景流(ちうけいりう)と称(しやう)すこれ 仲景流と唱(とな)ふる最初(さいしよ)なり然(しか)れども此流(このりう)は寒涼(かんりやう) の剤(ざい)はあまり用ひす専(もつは)ら傷寒論金匱要略の中(なか) の温剤(うんさい)を用ゆ此(この)末流(まつりう)に小松(こまつ)流とて附子(ぶし)を妄(みだり)に 用ゆるも此の故(ゆへ)なり 後藤流(ことうりう)とは養菴(やうあん)後藤 佐一(さいち)の療治(りやうじ)かだをいふ此流(このりう)に は灸治(きうぢ)を専(もつは)らとし湯治(とうぢ)薬餌(くすりぐい)を用ゆ傷寒(しやうかん)六経(りくけい)の 説(せつ)薬(くすり)の気味(きみ)寒熱(かんねつ)【左ルビ:ひへるあつし】温涼(うんりやう)【左ルビ:あたゝかすゞし】の弁(べん)陰陽(いんやう)五行(ごぎやう)五臓六腑(こぞうろくふ) 経絡(けいりやく)配当(はいとう)の説 養生(やうしやう)運気(うんき)の論(ろん)を總(すべ)て用ひす素問(そもん)