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屋にこもり居てをのが方へは帰ることなく人を
も見ずしてぞありける母やみてしにける時も
又しかりしば〳〵仏事をなしてたからをおし
まずあるひは里人のきはめてまづしきをにぎ
はしあるひはよるべなきものゝうへこゞへをすくへ
りみなうせし父母が後世(ごせ)の安楽をいのりてなり
世の人つたへていふ冨士のいたゞきにのぼりいたれば
現当(げんとう)【現世と来世】二世の利益(りやく)ありとこれによりて年〳〵夏
の日をまちてのぼる人おほかり此孝子のぼらん