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翻刻
十八 三田(みた)村孝婦
孝婦は備中の国 窪屋郡(くぼやくん)三田村の民久兵衛と
いふものゝ妻なり久兵衛父ありきはめてかたくな
なり孝婦をつかふてわづかにも心にかなはざる事
あればすなはちうちたゝきけりしかれども孝婦
是を心とせずふかくその罪をうけてさかは【さかふ=おのずから逆らう】ず
つかへてをこたらずしうと年八十その脚(あし)よはし
孝婦これがき起居(たちゐ)をたすけてよるひるをわかずある
夜孝婦つかれふしてしうとがをくるをしらず